SMP ザカール 制作記その7。今回はこのキットで1番やりたかった事、コックピットを再現していきます。個人的にはル・カイン閣下が搭乗してこそ真のザカール!閣下の乗っていないザカールなんて”仏作って魂入れず”に等しい!と言う訳で頭部のモデリングから開始。
ル・カイン閣下が乗ってこそのザカール!
前回の作業で肩幅も縮まり、以前よりも全体的なシルエットが小柄な感じになったと思います。
今回はこのキットで最もやりたかった事…そう!コックピットの再現!って言うかル・カイン閣下が乗っていないザカールなんてあり得ないでしょ!
正に”仏作って魂入れず”ですよ!
と言う事で、キットの頭部は使わずにいつもの如く3Dプリンタで自作していきます。
モデリングの為に頭部のサイズを検証
モデリングする為の準備として先ず頭部サイズの検証から始めないとなりません。
頭部はコックピットを兼ねていますから、パイロットの大きさから頭部全体のサイズを推定して行こうと思います。
ル・カイン閣下を身長2mと仮定(後に2.06mと判明)。
このSMPのレイズナーシリーズ、明記されてませんがおそらく1/100スケール。ということで20mm程度のフィギュアがちゃんと搭乗出来る大きさを目指してモデリングしていく事にします。
最初にサイズの手掛かりとして、20mmのダミーフィギュアが座れそうなシートを作成していきます。
ザカールのコックピットに関する資料を持ち合わせていなかったのでR3レイズナーのキットのシートを見ながらそれっぽく作成。
シートが出来上がったら、これを元にバランスを模索しつつ各パーツをザックリ配置していきます。
ある程度全体のシルエットが見えてきたら、サイズや雰囲気を確認する為に仮出力を行い、キットの頭部と比較検証。
うーむ、流石にデカいな…
主要メカとしてヒーロー的なシルエットも大切ですから、もう少しスマートに、且つ悪そうな顔つきにするべく手を加えていきます。
まっ、ザカールの場合はヒーローではなくヒールポジションですかね。
無駄を削ぎ落とし頭部サイズをコンパクトに
無駄なスペースを出来るだけ無くし、各パーツのバランスを調整。シートがギリギリ収まるサイズまで各所を絞っていきます。
この時点でもまだ細かいディテールは施しません。全体の大きさが決まってから細部を作っていかないと後で修正が困難になりますからね。
そして全体のサイズをコンパクトに見直しての2回目仮出力がコチラ。(真ん中)
まだ大きめ。ちょっとキャノピー高さがありすぎですね。でもこれはこれでアリな感じです。個人的にはこのサイズ感嫌いじゃないです。
コックピットが頭部にあることを考えれば、本来はこれくらいのサイズ感なんだろうなと。
せっかくザカールな雰囲気にはなってきましたが、このままの大きさでは至る所に干渉して可動に支障をきたしそうなので、更にもう少しコンパクトにまとめたり無駄なスペースを削りながら作り込んでいくことにします。
首と頭部の接続
首との接続は、元々あったボールジョイント部を切り飛ばし、一回り小さいボールジョイントに置き換えました。
これで頭部に設けられたボールジョイントの受けを小さくする事が出来るので、コックピットの方によりスペースを割く事が出来るようになりました。
使用したのはHOBBY BASEのPPC関節技 ボールジョイントミニ。手首に使用したボールジョイントと一緒ですね。
「閣下、私なりの忠誠心をお見せ致します!」
そして以下が最終的なモデリングと、それを出力した頭部になります。
出力に当たり散々試行錯誤した結果、後の表面処理などを考慮して最終的なパーツ構成はキャノピー、頭部、コンソール部(おでこ)、ツノ、シートの5パーツで落ち着きました。
若干小さくし過ぎたか?とも思いましたが、とりあえず今回はこれが見た目的にも、可動を考慮した時も最善のサイズではないかと…
因みにキャノピーは透明レジンを使用して出力、これを慎重に磨いて使用します。
透明レジンは時間が経つと黄変しがちですが、今回のザカールのキャノピーはクリアレッドで塗装するので問題無しです。
全てのクリアランスをギリギリまで狭くしたので、ガタイの良い閣下が乗るには流石に狭そう💦
コックピット搭乗用の閣下フィギュアも併せて作りましたが、首と接続するボールジョイントのスペースの関係上、残念ながら足を省略しないと搭乗させる事が出来ませんでした。
大掛かりな工作終了!Before After
最後に全体のシルエットがどのくらい変わったのかBefore→Afterの画像を載せておきます。
まとめ
今回の作業で主要な工作の作業は完了しました。
残る作業は細かいパーツの作成やスジボリ、表面処理、そして塗装となります。
次回は塗装が順調に進めば完成ギャラリーを、手こずった場合は細々行った細部の工作をサクッとまとめていこうと思っています。